| 新潟市立月潟図書館 館内 |
「読書は1人でするもの」とずっと確信していた私は、「読書会」などというものは胡散臭い集まりだと思っていました。ところが、10年以上前に当時住んでいた西内野地区で「子どもが幼稚園児だったときの保護者仲間」で始めたという読書会に誘われ、以来月1回楽しみに参加しています。現在メンバーは6名。平均年齢は60ウン歳? つまり、もう30年以上も続いているのです。
もともと子どもの本の勉強会のような形で、1冊の本、あるいはひとりの作家をテーマに決めて、全員が同じものを読んできて話し合ってきましたが、最近では「エネルギー不足」の理由から、自分が読んだ本について自由に語り合う会になっています。この会の魅力は、筋金入りの本好き人間が紹介してくれる多彩な本を味わうとともに、持ち寄られる山ほどのお菓子を味わえること。心身共にエネルギー補給のできるひとときです。
2年前からは、新潟市立西川図書館で「ブッククラブ」という名称で月1回の読書会が始まり、参加しています。2009年に同図書館で行われた講座「名探偵ホームズの謎」の終了後、受講生から「引き続きホームズをみんなで読み続けたい」という希望が出て、シャーロック・ホームズシリーズ(全60篇あります)を1篇ずつ読み合う読書会を始めたのがきっかけです。その後、ホームズだけでなくどんな本でもよしとするスタイルに変わり、現在に至っています。
西川図書館は新潟市の西南端に位置する西蒲区の基幹図書館ですが、このブッククラブには、西蒲区内でも巻など西川地区以外の地域、また隣接する西区、さらに中央区、東区、南区、秋葉区、加茂市…と遠方からの参加者が集まります。国道116号線沿いにあり、駐車スペースもたっぷり、JR越後曽根駅からも徒歩で来られるという立地条件も幸いしているのでしょう。
30年続いている会、遠くからでも参加する会…その魅力は、やはり人と本を読み合う楽しさなのだと思います。たくさんの本を知ることができるという利点、自分が読んで面白かった本について人に伝えられるという満足感、そしてなによりも「本」を肴にあれこれと話が盛り上がる面白さ!
さらに私は、大震災以降ふと気づいたことがありました。地震・原発事故後、出されるべき情報が遅れ、あるいは様々な情報が錯綜して、何が真実かがわかりませんでした。そのようなときに、読書会に参加している人たちがとっていた行動は、情報を自ら積極的に集めていたということでした。「政府の発表だけでは原発事故の正しい情報はわからない」と言い、本や雑誌、インターネットなど、あらゆるものを読みまくり、そして集めた情報の中から自分なりの判断をくだす─そういう態度の人たちが「本読み人」の中には多いと実感しました。
私は昨年まで学校司書として、子どもたちにとって読書とは何なのかをずっと考え続けてきましたが、この大人たちの読書態度を見て、「読書の先にあるもの」が見えた気がしました。大ピンチの日本ですが、まだまだ捨てたもんじゃありません。
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