2013年6月4日火曜日

本を予約する

 図書館利用者は、タイプとしてアナログ派とデジタル派に分かれるようです。図書館に行って、書架に並んでいる本をぶらぶらと見ながら読みたい本を探すのがアナログ派。新聞書評や広告を見て、「この本を借りよう」と思ってピンポイントで本を借りるのがデジタル派。アナログ派が図書館に行って真っ先に向かうのは、展示棚や新刊書コーナーであるのに対し、図書館に入ってきたデジタル派が脇目も振らず突進するのは、蔵書検索機。あるいは、自宅でパソコンから検索したデジタル派は、予約した本をカウンターに取りに行くだけで、図書館内をぶらぶらはしません。
 私はデジタル派です。「おっ、この本ちょっと読みたい」と思ったら、即パソコンを開けて「新潟市の図書館」の「資料の検索」から検索をかけ、本があってもなくても「予約」をします。(新潟市の図書館にない場合は、市外の図書館から相互貸借をしてくれたり、ものによっては購入してくれたりします。)
 市内図書館に本がある場合は、あっという間にメールで「ご用意できました」の連絡が来るので、あとは最寄りの西川図書館のカウンターに取りに行くだけ。新潟市の図書館ではこの数年、オンライン化が進み、市内19館の図書館といくつかの地区図書室がネットワークにつながり、それらの館のすべての本をどの図書館でも借りられる(&返せる)ようになっています。ほんとうに便利になり、市内全図書館が「我が家の本棚」化して、読みたい本は即座に借りられるようになりました。
 しかし一方でこのオンライン化は、予約が入れば、利用の少なかった小さな図書館からでも本が持ち出されてしまうため、人気の高い新刊書などは書架に留まることがなくなりました。これはアナログ派の人にとっては痛手です。書架の間を歩いても、新しい本、話題の本が見つかることが少なくなったかもしれません。
 でもどうかそこであきらめず、カウンターへ行って聞いてください。「最近出たあの本はないのか?」と。そのときなくても予約をすれば、借りることができます。人気本はちょっと待たされますが。(でも新潟市には19館[+地区図書室]もの図書館があるので、人気のある新刊本は20冊以上所蔵されており、たとえ予約100人待ちでも1冊につき5番目ぐらいに順番が回ってきます。)
 図書館にもひとつお願い。本が書架になければ「ない」と思ってしまわないような対策を。図書館だよりや展示コーナーで本の紹介をたくさんしてほしいと思います。白根図書館では、新聞書評を切り取って展示しているコーナーがあり、素晴らしいと思います。(注・最近なくなってしまいました。残念!)中央図書館の児童コーナーでは、児童書の紹介文に本の表紙写真が添付されていて、本がなくなってもどんな本かがわかるようになっています。
インターネットの普及により、今後アナログ派利用者は「情報弱者」になっていくことが懸念されます。アナログ派への細やかな配慮と対応、アイデアを駆使してのさまざまな工夫を図書館にお願いしたいと思います。まずなによりも、「予約」ができることを、掲示物などでもっと知らせていってください。それにより、貸出冊数も増加すること間違いなしです。
(2012年8月記)

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